執筆者:髪質改善サロンRinスタイリスト佐々木(M)
「髪が広がるからトリートメントを増やす」「パサつくから重ためのものを使う」そんなふうに、髪がまとまらない時ほどトリートメントに頼りたくなる方は多いと思います。
ですが実は、髪が扱いにくい原因が“トリートメント不足”ではなく、“トリートメントの使い方そのもの”にあるケースも少なくありません。
量、つける場所、流す加減、アイテムの重さ。これらのバランスがずれると、ケアしているつもりでも、逆に髪が重くなったり、ベタついたり、まとまりにくくなったりしてしまいます。
今回は、「ちゃんとケアしているのに髪がまとまらない」「前よりトリートメントしているのに扱いづらい」と感じている方に向けて、見落としやすいNG習慣を別の視点からお話ししていきます。
トリートメントは多ければ多いほど良いわけではありません
まず知っておいていただきたいのは、トリートメントはたくさんつければつけるほど髪がきれいになるわけではない、ということです。
もちろん、ダメージがある髪には補修や保湿が必要です。ただし、必要以上に多くつけてしまうと、髪質によっては表面に重さばかりが残り、乾かした後にペタッとしたり、毛束っぽくなったり、自然なまとまりが出にくくなったりします。
特に、細毛の方、軟毛の方、トップがつぶれやすい方は注意が必要です。しっとりさせたくて重ためのものを使っていても、実際には「重い」「乾きにくい」「動きが出ない」という状態になりやすいです。
髪がまとまるというのは、ただ重くなることではありません。必要な部分に必要なだけケアが入っていて、全体のバランスが整っている状態のことです。
NG習慣その1 髪がびしょびしょのままつけている
シャンプーの後、すぐにトリートメントをつけていませんか。
髪に水分が多く残りすぎている状態だと、トリートメント成分が薄まりやすく、髪にしっかりなじみにくくなります。つけているのに手応えが弱い、毛先だけ物足りない、という方は、アイテムではなく塗布前の状態が原因かもしれません。
大切なのは、ゴシゴシ拭くことではなく、余分な水分をやさしく取ってからつけることです。軽く水気をきるだけでも、トリートメントのなじみ方や仕上がりの均一さは変わってきます。
同じアイテムでも、つける前の土台が整っているだけで髪の扱いやすさは大きく変わります。
NG習慣その2 根元や頭皮までしっかりつけてしまう
「全体にまんべんなくつけた方が良さそう」と思って、根元付近からしっかり塗ってしまう方もいらっしゃいます。
ですが、トリートメントは基本的に中間から毛先のダメージが気になる部分を中心につけるものです。根元や頭皮付近にまでつけてしまうと、油分が残りやすくなり、ベタつきやボリュームダウンの原因になります。
朝になるとトップがぺたんとしているのに、毛先はなんだか重い。そんな状態になっている場合、根元へのつけすぎが関係していることもあります。
髪が多い方でも、広がりが気になるからといって根元から重くしすぎると、シルエットは逆に崩れやすくなります。まとまる髪は、全部を同じ重さにした髪ではなく、必要な場所だけが整っている髪です。
NG習慣その3 毛先につけたあと、しっかりなじませていない
トリートメントは、ただつければいいわけではありません。
手のひらでざっくり表面につけるだけだと、外側ばかりに偏ってしまい、内側の毛にはほとんど届いていないことがあります。特に、毛量が多い方やロングヘアの方は、このムラが出やすいです。
その結果、表面はベタつくのに内側は乾く、指通りは悪いのに外側だけ重い、といったアンバランスな状態になります。これでは「ケアしているのにまとまらない」と感じやすくなります。
毛先からなじませた後、手ぐしでやさしく全体に広げたり、粗めのコームで無理なくとかしたりするだけでも、仕上がりはかなり変わります。アイテム選びも大切ですが、髪全体に均一に行き渡らせることも同じくらい重要です。
NG習慣その4 長く置けばもっと効くと思っている
「少しでも効果を高めたいから長めに置く」という方も多いですが、長く置けば置くほど良くなるとは限りません。
ホームケア用のトリートメントは、もともとある程度の使用時間を想定して作られています。必要以上に長く置いたからといって、劇的に仕上がりが変わるわけではなく、場合によっては手間が増えるだけになってしまうこともあります。
大切なのは、自己流で長時間置くことよりも、適量を適切な場所につけて、必要な時間だけなじませることです。
髪のケアは「長さ」より「正確さ」です。頑張りすぎることが、必ずしも良い結果につながるわけではありません。
NG習慣その5 少しぬめりが残るくらいで流すのが良いと思っている
「少し残っていた方がしっとりする気がする」と考えて、すすぎを軽めで終わらせてしまう方もいます。
ですが、ぬめりが残るくらいの流し方はおすすめできません。根元付近や頭皮まわりに成分が残ると、ベタつきや不快感につながりやすく、乾かした後の質感も重たくなりがちです。
重いのにまとまらない、乾くのに時間がかかる、翌朝には根元がへたっている。そんな方は、トリートメントの流し残しが影響している可能性もあります。
しっとり感は「残す」ことでつくるものではなく、髪に必要な成分が必要なだけ入っていることで生まれます。すすぎは雑にせず、でも流しすぎず、ちょうど良い状態を目指すことが大切です。
NG習慣その6 インバスもアウトバスも重ねすぎている
お風呂の中でしっかりトリートメントをして、乾かす前にはミルク、仕上げにオイル。ケア意識が高い方ほど、知らないうちにアイテム数が増えていることがあります。
もちろん、それぞれに役割はあります。ただし、今の髪質に対して重すぎる組み合わせになっていると、補修されているというより、コーティングが多くなりすぎてしまい、髪本来の軽さや柔らかさが失われてしまうことがあります。
すると、最初は落ち着いて見えても、時間がたつとベタつきや束感が気になったり、逆に髪が空気を含めずに不自然に広がって見えたりすることがあります。
毎日しっかりやっているのにまとまらない方ほど、足し算のケアになっていないか、一度見直してみることが大切です。
髪がまとまる人は、実は“引き算”が上手です
髪をきれいにしたい時、多くの方は「何を足すか」を考えます。ですが実際には、髪がまとまりやすい人ほど、自分の髪にとって本当に必要なものだけを選んでいます。
乾燥が強い日はしっとり寄り、トップがつぶれやすい日は軽め、毛先のダメージが強い日は中間から毛先だけしっかり。そんなふうに、毎日同じやり方を続けるのではなく、その時の髪の状態に合わせて調整しているのです。
ケアは、たくさんすることが正解ではありません。自分の髪に合っていることが大切です。ここがずれてしまうと、良かれと思って続けていることが、かえってまとまりにくさにつながってしまいます。
髪がまとまらない時こそ、トリートメントのやり方を見直してみてください
広がる、うねる、パサつく、重い、ベタつく。こうした悩みは、すべて「ダメージが強いから」で片づけられるものではありません。
もしかすると今の髪は、傷んでいるというよりも、ケアのかけ方が少しずれているだけかもしれません。何を使うかももちろん大切ですが、それ以上に、量・場所・時間・流し方・重ね方といった基本がとても大切です。
毎日頑張っているのに髪が扱いにくい方ほど、一度シンプルに見直してみることで、髪の印象が変わることがあります。
もしご自身では何が合っていて、何が合っていないのかわからない場合は、無理に自己判断を続けるより、今の髪の状態を見ながら整理していくことが近道になることもあります。
髪のまとまりにくさでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
育毛促進&髪質改善サロン Rin
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